「食」を支える我が家の田んぼ – その価値と未来の選択肢を考え始めた話

こんにちは、那須田んぼ管理人です。

最近、実家の「田んぼ」の将来について、考え始めています。

きっかけは、やはり日々農業に励む両親の年齢です。まだまだ元気とはいえ、いつまでも今のままというわけにはいきません。「いつか」考えなければと思っていたことが、「そろそろ」現実的な問題として意識にのぼるようになってきました。

今回は、その思考の始まりについて、正直に綴ってみたいと思います。

目次

我が家にとっての「田んぼ」という価値

我が家の田んぼは、祖父母から受け継がれてきた、大切な土地です。それは単に「米を作る場所」というだけでなく、私たち家族にとって、もっと深い、いくつかの大切な意味を持っていると感じています。

一番大きいのは、やはり『食』を支える基盤であるということ。 昨今の社会情勢を見ていると、食料の安定供給がいかに重要か、身にしみて感じます。どんな時でも、自分たちの食べるお米がここにある、という安心感。これは、お金には代えられない、生きる上での大きな支えです。

また、季節の移ろいを肌で感じさせてくれる存在でもあります。 春の田起こし、夏の青々とした稲、秋の黄金色の稲穂、そして冬の静かな田んぼ。リモートワークで家の中でパソコンに向かう時間が増えた私にとって、窓の外に広がるこの自然のリズムは、心をリセットしてくれる貴重な風景です。

そして、これは紛れもなく、祖父母から受け継いだ大切な『資源』でもあります。簡単に手放して良いものではない、という感覚が強くあります。

「継ぐ」ことへの現実的な壁

では、この価値ある田んぼを、将来、私が継ぐのか?

正直にお話しすると、今の私には「はい、私が継ぎます」と即答することができません。以前の記事(「農家の時給は10円」は本当か? 那須の専業農家の視点から考える、日本の農業の厳しい現実)でも触れたような、農業を取り巻く経済的な厳しさ。そして、一日中、天候に左右されながら身体を使う仕事の大変さ。

現在の私のリモートワーク中心の働き方や、農業に関するスキル・経験の不足を考えると、その間に大きな隔たりがあると感じてしまうのです。

農業が嫌いというわけではありません。むしろ、二人がどれだけ大変な思いでこの田んぼを守ってきたかを間近で見ているからこそ、『自分に同じことができるだろうか』と、簡単に『継ぐ』とは言えないのです。

「継ぐ」以外の選択肢とは?

では、私が継がないとしたら、この田んぼの未来にはどんな可能性があるのでしょうか。

例えば、地域の意欲ある担い手の方や、規模拡大を目指す農業法人などに田んぼを貸し出すという方法があります。また、所有権は持ったまま、農作業の管理を委託するという形も考えられるかもしれません。

あるいは、地域によっては、複数の農家が協力して農地や機械を共同利用する「集落営農」のような仕組みに参加するという道もあるかもしれません。(那須塩原でそれがどの程度一般的なのかは、まだ詳しくありませんが)

これらの選択肢が、この地域でどれだけ現実的なのか、メリットやデメリットは何なのか。今はまだ、情報を集め始め、考え始めたばかりです。この田んぼという資源を、どうすれば「活かす」ことができるのか。これから少しずつ調べていきたいと考えています。

まだ答えはないけれど

というわけで、今回の記事は、何か明確な結論や解決策を提示するものではありません。

「実家の田んぼ、将来どうしよう?」

その問いに、ようやく向き合い始めた、私の現時点での正直な思考の記録です。

「専業で継ぐのは難しいかもしれない。でも、祖父母から受け継ぎ、自分たちの『食』を支えてくれるこの大切な場所を、簡単には手放したくない」

この気持ちを大切にしながら、これから様々な選択肢を検討し、両親とも話し合い、自分たち家族にとって、そしてこの田んぼにとって、一番良い未来の形を探っていきたいと思っています。

きっと、日本中の多くの地域で、私と同じような状況や気持ちを抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか。

今後もこうしたテーマについて、考えたこと、調べたこと、感じたことなどを発信していきたいと思います。 皆さんのご意見や、お住まいの地域の情報なども、ぜひコメントで教えていただけると嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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